スタッフインタビュー 長野吉田教室
さくらぼで働くきっかけ
いろんな経験を持っている方が集まってきているんですけれども、どうしてここを選んだとか、どういう思いでこの教室を選んだとか、そういう話をしていけたらなと思っています。それでは、私のほうからお話しさせていただきます。
私は10年間ぐらい塾の講師をしておりまして、ただ、塾が閉鎖してしまったということもあって、次に何をしようかと考えたときに、ずっと塾で子供と接していたので「やっぱり子供が好きだな」というところから、次の段階として発達障害者の方に対して自分で何ができるのかなと思って、こちらに応募しました。
臼田さん
私はもともと教員を志望していたのですが、教育実習やいろんな過程を経て、子供との関わり方について悩んだ時期がありました。その際に、学生時代の先輩に福祉の世界を勧められたことがきっかけでこの道を選びました。
実際に福祉の現場に入ってみて、学校とはやっぱり子供との距離感も違いますし、物理的な距離も違うけれども、一人一人と本当に深く向き合えるところが私にはすごく合っていると感じています。今もこの4DAYという福祉の形の中で働かせてもらっているという感じです。
小山さん
私は学生の頃から子供が好きだったというところがあり、学童保育や児童館で乳幼児さんから高校生までの日常の遊び場のようなところで働いていました。その後、市役所で業務をする中で、学校や子供さん関係の部署で働いていたのですが、普通にしている子たちに触れる機会はないのですが、家庭環境や障害特性でうまくいかないケースに出会いました。
これは家庭や学校の先生だけでは解決できず、この子が幸せに生きていくのが難しいと感じましたし、その多さに驚きました。事務的な仕事よりも、そういった方たちの支援を直接したいと思い、転職しました。子供たちと関わるきっかけになったのは、小学校5、6年生の担任の先生が学習よりも生きていく上で大切なことを教えてくれたことです。そのような経験を通して、子供たちが様々なことを乗り越えられるように支援することに魅力を感じています。
伊藤さん
私がこの仕事に就くきっかけとなったのは、もともと教育の関係で働いていた経験からです。発達障害の方々は、自分を見てほしい、活躍したいという想いが強いのに、逆にそれができない場が与えられないことにモヤモヤする姿を見てきました。
私自身が思っているのは、強さと弱さは変わるものだということです。欠点が長所になったり、長所が欠点になったり、環境や人間関係で変わっていくものだと考えています。10代の子供たちがいろんな経験や環境に触れることで、持っている強みを伸ばし、課題の部分を補えるような支援をしていきたいと思い、この放デイを選びました。
清水さん
送迎で困ったことはありますか?
支援をすることももちろんですが、送迎も皆さんやってもらうことがあるかと思います。送迎も1つの支援で、私が学校に行ったりすると、子供たちが笑顔で「こんにちは」と帰ってきてくれて、挨拶をしてくれる子もいれば、最初の頃は少し寂しいと感じることもありました。でも徐々にコミュニケーションの大切さを感じて、コミュニケーションを取ることで「今日は疲れているんだな」とか分かるようになりました。送迎の車の中でも色々話してくれるんですが、送迎で困ったことってありますか?
臼田さん
そうですね、私自身、運転があまり得意でないというのと、運転歴が浅いので、最初は道を覚えられるかとか、迎え方や送り方が心配でした。最初は行ったことのない学校や自宅に行くときは、知っている先生が同乗してくれて、慣れるまで練習もできました。慣れてくると、運転だけでなく子供とのコミュニケーションも取れるようになり、教室では話せないようなことも車内で話せたりするので、練習して慣れると自信を持ってスムーズに送迎できるようになり、ありがたかったです。
小山さん
そうですね、送迎で1番心配だったのは、車の中での子供たちとの会話をどうするかということです。事業所でも言えることですが、どういう話題で話せばいいのか、どれだけ子供たちに寄り添うべきか、自分からどれくらい発信するべきか悩みました。また、「この子はこの会話を望んでいるのか?」とか、会話をしても返してくれないことがあると、どうしていいのか分からず不安に感じましたね。
清水さん
仕事をしていて不安だったことは?
そうですね、私はこちらに来る前は高校生をメインにしていたのですが、癇癪を起こして気持ちを表現できる子と関わるのは、こちらに来てからの経験です。逆にその癇癪を通じて苦しさを表現できるところに、可能性を感じました。高校生の時は、感情を押しとどめて限界が来て爆発する子が多かったので、大人に気づいてほしいと表現してくれるのは、支援の始まりだと思います。私は、その表現してくれることがとても良いなと思っています。
小山さん
私はとても不安でしたね。どうやって対処すればいいのか、どこまで介入していいのか、また自分一人でなんとかしないといけないのか、そういうことが慣れるまではすごく不安で自信がなかったです。
清水さん
その不安はどうやって解消しましたか?
臼田さん
一つは、自分自身の方法やキャラクターを確立することです。それまでは他の人の方法を見たり、聞いたり、必要があれば他の人と交代してもらったりして、徐々に自分のやり方を身に付けていきました。また、ここでは一人で抱え込まず、つらい時は交代して見ることができるので、安心して支援できるようになりました。
清水さん
どんなことにやりがいを感じますか?
それでは、これまで働いてきた中で、楽しかったことや、こういう子供たちが見えてきたなと思う瞬間、またやりがいを感じた出来事が皆さんにもあったと思うんですけれども、やりがいはありましたか?
臼田さん
やりがいというと、私の習慣になってしまうんですけど、関わり始めてその子のことをずっと見ていた時に、見せてくれる姿がだんだん増えてくるんです。「あっ、今日のこの姿は初めて見たな」とか、「こういうことが好きだったんだな」とか、その子それぞれの姿が見え始めてくるんです。そして見える姿が増えると、こちらの関わりも増えてきて、だんだん一緒に深掘りしていくような体験を、その子と一緒にできるのがやっぱり一番楽しいなと今感じています。
小山さん
やりがいを感じることは主に3つあります。まず1つ目は、「できた」という経験に繋がったときに、お子さんの目の輝きや話してくれることが、明確に変わってくるんです。その時だけでなく、次の時にも、その出来事をきっかけに、いろいろなことに向き合おうという姿勢やチャレンジしようという行動や気持ちの変化が見られる時、「これが将来のワンステップ、ツーステップになっていくのではないか」と感じる瞬間です。
2つ目は、気持ちの表現が苦手なお子さんが、例えば絵カードを通さないと難しかった表現が、数か月や半年といった時間をかけて、少しずつ言葉が出てくるようになったり、それが説明に変わっていったり、また、自分から「こんなことがあった」と話してくれるようになることです。そういった成長を感じる瞬間が2つ目のやりがいです。
3つ目は、私自身が子供たちを尊敬する機会が多いことです。今はデジタルに強いお子さんが多く、例えばイラストが上手だったり、動画編集をサクサクこなしたり、友達同士で広がっていく様子を見ると、「今働いている私たちよりも、将来きっと活躍できるだろうな」と思います。例えば、近所のお店で販売活動をする機会があった時、「お店にとってもいいことがないとダメだよね」と考えてくれたお子さんがいて、他の子たちも「じゃあこれやってみよう」と意見を出し合っていました。そういった気持ちを当たり前に持っている姿には、本当に尊敬の念を感じます。日々そういった場面がたくさんありますね。
伊藤さん
私も「成長」というのが大きいかなと思います。例えば、時間にこだわりが強くて、活動を始めると時間になってもなかなか切り替えられないお子さんがいるんですけど、日々支援をしていく中で、数か月単位で見ると「こんなに早く切り替えられるようになったんだ」「ここまで時間短縮できたんだ」という姿が見られると、それが大きな成長に感じられます。
もう一つは、発達障害について、小学校低学年の子はなかなか理解が難しいですが、年齢が上がるにつれて「これってあの時の自分だな」と振り返ることができたり、逆に自分と同じ立場の子に対して気持ちを理解し合える場面が出てくるんです。そういう時、かつて弱さだったものが強さに変わっているのを見ると、すごく良い瞬間だと感じますね。
清水さん
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